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ヴェローナ

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台としても有名な観光の街ヴェローナは、中世の町並みの中に古代ローマ時代の遺構が残る世界遺産の街。1786年9月14日から18日まで滞在したと思われるドイツの文豪“ゲーテ”は、著書「イタリア紀行」の中で当時の街の様子をこう記している。「民衆の往来は殷賑をきわめて目まぐるしいばかりだ。特に商店や職人の店が軒を並べているいくつかの街路は、実に愉快な光景を呈している。店や仕事場の前におよそ戸というものがなく、・・・すべて半ば通りまではみ出している。というより仕事場が街路の一部をなしているのである」。記述によれば、当時の街は相当不衛生ではあったらしいが、それを除けば、2世紀前も現在も旧市街の雰囲気にそれほどの違いはなかったようだ。

アレーナ・ディ・ヴェローナ
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ヴェローナの象徴でもある円形競技場アレーナは、街の中心ブラー広場にある。ローマのコロセウム(70~80年)と同時代か、或いはもう少し古い時代の建造とされているが、創建当初は外周を大理石で飾った3階構造のアーチを持つ外壁であったが、中世に襲った二度の大地震で外郭は一部を残して崩れ落ちた。その後長年の間に落ちた石は持ち去られ、内部の観客席の石も剥され、15世紀末の大修理のときには席石のほとんどが無くなっていたそうである。“ゲーテ”が訪れた当時、一階アーチのポルティコ部分は貸店舗として利用されていたが、これを廃止し文化財として取り扱うようになったのは19世紀になってからのこと。
アレーナについて“ゲーテ”は、「私は何か雄大なものを見ているような、しかし実は何も見ていないような、一種異様な気持がした。・・・それは空(から)のままで眺めるべきものではない。・・・人間をいっぱい鮨詰めにしたところを眺めるべきである。・・・こういう円形劇場なるものは、元来民衆自身をもって民衆を驚嘆せしめ、民衆自身をもって民衆を楽しませるように作られているのである」。
いまでは毎年夏に催される野外オペラ(アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭)は連日満員の観客で埋まる。
下はGoogle Earthで見たアレーナ・ディ・ヴェローナ。
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ロッジア・デル・コンシリオ
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ヴェローナで最も美しいルネッサンス建築と評されるロッジア・デル・コンシリオは、15世紀末に建てられた市参事会の集会所。行政の中心であったシニョーリ広場の一角にあって唯一、建築時の様式美が損なわれることなく遺る建物である。設計:フラ・ジョコンド(建築家としてはあまり知られていないが、ヨーロッパ最古の建築理論書であるウィトルウィウスの「建築十書」を、初めて大量の図版を付して編集出版し、以降の建築書の形式を決定づけた博学の人)。古代建築とゴシック建築好みの“ゲーテ”にとっては対象外だったのか「イタリア紀行」には記されていない。

ポルタ・ボルサリ
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ローマ時代、ヴェローナに入る重要な門の一つで税関の役目も担っていた処。商品税を徴収する役人の名前ボルサリが門名の由来だそうである。かつてはパラディオをはじめルネッサンスの建築家達が、古典建築を実践的に学んだという遺構である。現にパラディオ関連の書籍には、資料としてパラディオ工房におけるボルサリ門の実測調査図がよく掲載されている。


ポルタ・パリオ
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ヴェローナ市街の南から西にかけて造られた城壁に設けられた門の一つで、ヴェローナを代表するルネッサンスの建築家で、築城の専門家でもあるミケーレ・サンミケーリ(1484~1559)最晩年の作である。街の門としての厳格さを意図したのか、粗い仕上げの直線的構成の外側と、横目地を強調した柱や開放的なアーチを連ねた穏やかな印象の内側との対比がおもしろい。
“ゲーテ”の評価は「一ばん美しいが、門の構想としてはよくないし遠目もよくないが、近くに寄って初めて建物の値打ちが判明するのである。」とあるが、古典の要素が少ないせいか内側についての記述はない。

写真上が外側、下が内側。


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by toshinac | 2012-06-15 15:23 | trip photos