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アブラクサスとピカソ・アリーナ

大型PC部材によるプレハブ工法や、特異な形態で注目された集合住宅アブラクサスとピカソ・アリーナは、パリの東郊外に位置するニュータウン、マルヌ・ラ・ヴァレにある。パリ周辺の5つのニュータウンの中の一つで、1972年に計画人口30万人を対象として開発が進められた地域。パリの南西部に比べ東部は取り残された地域であったらしいが、開発も進み、地域内に点在する町を高速道路で結び、鉄道を延長し、「ディズニーランド・パリ」が開園(1992年)したたことでTGVも乗り入れるなど、大きな発展を見せている。
集合住宅アブラクサスとピカソ・アリーナは、広大なマルヌ・ラ・ヴァレのポルト・ド・パリ地区のノワジー・ル・グランにある。

アブラクサス(Les Espaces d’Abraxas)

アブラクサスとピカソ・アリーナ_e0116578_1144637.jpg1983年完成の低所得者を対象とした公共集合住宅で総戸数550戸。設計はスペイン生まれの世界的な建築家リカルド・ボフィル(1939ー)である。労働者の住宅を古典的なモチーフによって宮殿や劇場に見立て、スラム的なイメージを払拭するというコンセプトのもとの設計らしいが、労働者の住宅=スラム的と、宮殿や劇場=非スラム的の繋がりはいま一つしっくりこない。
1980年代といえば“ポスト・モダン”の風が世界中を吹き抜けた時期。単調?と言われたモダニズム・デザインから何か新しい形態を理由付して創り出すことが建築界の潮流でもあった。
コンセプトはともあれ、外壁にプレハブ化したパネルを使用するなど、生産面での合理化を図りながらの近未来的デザインは注目をあび、度々映画の舞台にもなっている。



写真左は古典的なモチーフを随所に用いた外観。下は劇場のような中庭広場。
アブラクサスとピカソ・アリーナ_e0116578_1152020.jpg

ピカソ・アリーナ(Les Arenes de Picasso)
アブラクサスとピカソ・アリーナ_e0116578_11575734.jpg

アブラクサスとピカソ・アリーナ_e0116578_11583383.jpg1984年完成のピカソ・アリーナは、アブラクサスと同じく低所得者用の公共集合住宅で、540戸の住居と居住者の子供が対象の学校が広場を中心に計画されている。巨大なドラム型の円い2棟の高層住居が向かい合う形で建ち、それを低層の住居等の建物で連結し広場を形成。巨大な蜂の巣のようなドラムと、建物の足元を取りまく回廊に設けられた動物の骨を想わせる飛梁(フライング・バットレス)が特異な景観を創りだし、見る者を圧倒する。
ローコスト化を図るため大型ユニットによるプレハブ工法を用いているが、PCユニットはなんと4700パーツを数えるという。
設計はマリノ・ニュネズ・ヤノブスキー(1942ー)。
サマルカンド(ウズベキスタン)出身でバルセロナの大学に学び、フランスやベルギーでの活動が多い建築家だそうである。

写真上は広場からの眺め。左は広場へのアプローチ。下はPCのユニットを見る。
アブラクサスとピカソ・アリーナ_e0116578_1232054.jpg
toshinacHP
by toshinac | 2013-07-18 12:09 | trip photos