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アルハンブラ宮殿

1975年の3月、グラナダの工房でギター制作を学んでいた友人を訪ねたおり、念願のアルハンブラ宮殿を見学した。若い頃よく聞いていた、フランシスコ・タレガ(1852~1909)の傑作「アルハンブラの思い出」の哀愁をおびた旋律にイマジネーションが膨らみ、いつの日か訪れてみたい場所の一つになっていた。
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e0116578_9594988.jpgアラビア語で“赤い城”を意味するアルハンブラは、古都グラナダの小高い丘に展開する城塞の中の宮殿で、スペイン最後のイスラム王朝であるナスル朝(1232~1492)の王宮である。歴代のカリフ(ムハンマドの後継者として、全イスラム教徒の指導者であり、政治的指導者の呼称)によるイスラム建築の粋を尽くした装飾技巧の極致ともいえる宮殿は、レコンキスタの荒波を受けてなおこの地に残った輝かしいイスラムの遺産であり、スペインが世界に誇る文化遺産の一つ。
写真上と左は宮殿の中心ともいえる二つの中庭の一つ“ミルトのパティオ”。長さ36.5m幅23.4mの中庭中央に配された池の左右にあるミルト(桃金嬢・天人花)の植込みがパティオの名称になっている。ユースフ1世(1333~1354)の時代に造られたとされ、アラヤネス・コマレス・アルベルカのパティオなどの別称がある。





写真下はミルトのパティオと鉤手をなして配されているもう一つの中庭“獅子のパティオ”。イスラム宮殿建築の珠玉とも言われるこの中庭と周りの諸室は、ムハンマド5世によって1377年頃から造営されたとものとされている。28.5m×15.7mの中庭中央には、パティオの名称になっている12頭のライオンと直径4.72mの水盤と噴水がある。一説には、フランシスコ・タレガはライオンの噴水から溢れ出る水を見て、“アルハンブラの思い出”の特徴であるトレモロ(単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する技法)をイメージし、作曲につながったとも言われている。
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by toshinac | 2014-02-07 11:21 | trip photos